加速するアメリカのケーブルTV離れ UFCには一体どういった影響があるのか?

UFC President Dana White has helped guide the promotion through tumultuous times but faces an uncertain future as the UFC guns for a lucrative TV deal.

アメリカではケーブルTV離れが進み結果大幅に収入を失っているTV局。今後経費削減を根拠にTV局側が放映権料の見直し交渉に入ると言われていますが、UFCには一体どういった影響があるのでしょうか。

今年の4月にアメリカ大手スポーツ専門チャンネル「ESPN」が大幅なコストカットを行うことを発表し放送関係者の大量解雇を発表しました。

直接的な原因として、この5年間で1000万人の加入者を失ったことがあります。この結果親会社のディズニー社共々大変な損失となってしまったようです。

またライバルのアメリカ大手スポーツ専門チャンネル「FOX Sports 1」にも同じような現象が起きており過去4年間で500万人の加入者が退会しています。

こういった現状にも拘わらずUFCは放映権料の増額を狙っており、現在FOX局が払っている115億円(1ドル=100円)から4倍近い450億円を希望していると言われています。

(来年2018年には契約が切れるFOX局との独占契約ですが今年の後半から独占交渉が可能となっています。ちなみに前回2011年にFOX局と契約を結んだ際にコンサルタントとしてUFCに参加していたのが現CEOのアリ・エマニュエルです。)

この状況にあるスポーツジャーナリストは、

「ESPNがこれ以上法外な額でTV放映権料を払い続ける事はありえない。彼らは今年8000億円ものTV放映権料を払っている。ディズニー社の財務諸表を見れば一目瞭然だが、ESPNの利益は年々下がってきている。加入者が減少していることとITコストが増加し続けている事が原因だ。収入は減っているのに支出が増えている。現状のスポーツTV局はこんな状況だから、いくらUFCでも今の契約の4倍もの額を勝ち取ることが出来るとは思えない。少なくともESPNでは無理だ。」

またスポーツ専門の法律事務所の経営者は、

「ESPNがスポーツイベントに対して法外な額の放映権料を支払ってきたという事実は無視できない。しかし彼らには世界一のスポーツTV局としての地位を守っていくという使命があったから今まで高額な支払いを続けてこれた。

彼らが競合他社に対してチャンネルの質で優位にたつには、何としてでも大事な放映権を勝ちとる必要がある。放映権料が高額になるのは自然な流れだった。ただここで疑問なのは、もしESPNが今のトップの座を諦めてしまった場合、果たして放映権料は値下がりしていくのだろうか?」

といった意見が出ています。

一方で現在のアメリカのスポーツ業界を見渡してみると、NBA、NFL、NHL、MLBのTV放映権は少なくとも2020年前半まで、またNCAAなどは2030年前半まで契約締結されている為、ライバル不在とある意味高額な契約を勝ち取る環境が整っているといっても過言ではありません。

しかしそんな中、UFCの2017年の状況は芳しくありません。

注目されていたTUF25は歴代史上最低の聴衆数となる28万8千人を記録。また先日デメトリアス・ジョンソンがUFC連続防衛記録を達成したUFC on Fox大会は歴代史上2番目に低い数字を記録。さらに現時点での合計PPV数は80万件と昨年の同時期の200万件と比べ40%程に留まっています。

大きな原因としてスター不在が影響しており、2017年はコナー・マクレガー、ジョン・ジョーンズ、ニック・ディアス、ネイト・ディアス、ロンダ・ラウジーらの姿がまだ観れていません。

それでも18歳から49歳までの層には圧倒的な人気を誇っており、マクレガーやGSPの復帰で再び人気は盛り返すものだとこの状況を楽観的にみるアナリストもいます。

http://bleacherreport.com/articles/2707170-with-espn-cutting-costs-ufc-faces-challenge-in-meeting-bold-tv-rights-fee-goals
http://www.sportsbusinessdaily.com/Journal/Issues/2016/11/28/Media/UFC-media-rights.aspx
加速するアメリカのケーブルTV離れ UFCには一体どういった影響があるのか? 加速するアメリカのケーブルTV離れ UFCには一体どういった影響があるのか? Reviewed by Hideki Azul on 5/04/2017 Rating: 5
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