暫定王座とは、もともと正規王者が怪我などで長期間不在となる事でその階級の動きが滞ってしまう事を抑制したいという意図で始められましたが、ここ最近では大会の注目度を上げる為に暫定王座戦が組まれるようなケースが増えてきました。
UFC216 トニー・ファーガソン vs ケビン・リー
この暫定王座戦の何が可笑しいポイントかというと、例え試合に勝っても正規王者と対戦する保証はどこにもないという点です。
正規王者のコナー・マクレガーは以前よりネイト・ディアスとのトリロジーやハビブ・ヌルマゴメドフ戦への興味を示しています。
またなぜケビン・リーが暫定王座戦に臨むのかという点にも大きな疑問が残っています。
本来であればヌルマゴメドフがファーガソンと戦うべきだという声が多数を占めています。
UFC200 ジョゼ・アルド vs フランキー・エドガー
こちらもコナー・マクレガーが原因で実現した暫定王座戦です。マクレガーがフェザー級のベルトを保持したままライト級のベルトへの挑戦を宣言した事で、暫定王座戦を行う事が決定されましたが、ただ当時ジョゼ・アルドはマクレガーに13秒KO負けを喫したばかりであった為、即タイトル戦へ出場出来たのはとても不可解な出来事でした。
結果はアルドの勝利で終わりましたが、残念ながら殆どの人がアルドをチャンピオンと認めようとしませんでした。
UFC213 ロバート・ウィテカー vs ヨエル・ロメロ
正規王者のマイケル・ビスピンがミドル級1位のヨエル・ロメロではなく、14位のダン・ヘンダーソンを相手に初防衛戦を行った事から歯車がおかしくなってしまったミドル級戦線。
当然2度目の防衛戦ではビスピンがロメロを相手にベルトを防衛すると信じられていましたが、今度はランク外の元ウェルター級王者のGSPを相手に戦うと宣言した事で一気にミドル級の動きが停滞してしまいました。
さらにビスピンの怪我の影響などで年度末まではベルトを防衛出来ない事がわかると、UFCはウィテカーとロメロで暫定王座戦をやり、その後正規王者との統一戦を行うと宣言。
しかしその試合直後にUFCがビスピンはGSPを相手にベルトを防衛すると発表した事で、ウィテカーの暫定王者の意味が薄れてしまいました。
UFC197 ジョン・ジョーンズ vs OSP
もともとこの暫定王座戦はダニエル・コ―ミエとのリマッチを見据えたものでしたが、その統一戦が行われる予定だったUFC200でジョン・ジョーンズのドーピング違反が発覚し、またベルトも剥奪されてしまった為、結局は全く意味のない試合となってしまいました。
UFC206 マックス・ホロウェイ vs アンソニー・ペティス
当時フェザー級の正規王者にはコナー・マクレガー、暫定王者にはジョゼ・アルドがいたものの、マクレガーのベルトを剥奪しアルドを正規王者にして、この試合を暫定王座戦にしたUFC。
なぜ正規王者がいるのに暫定王座戦を組むことになったのか。
当初UFC206ではダニエル・コ―ミエ vs アンソニー・ジョンソン戦を組む予定もDCの怪我で試合自体が消滅。
大会の注目度を維持する為にもタイトルマッチを組む必要があったと言われています。
またなぜ当時1勝3敗という成績であったペティスが出場する事になったのかは不明です。
さらにこの試合でペティスは体重オーバーの状態で現れていた為、もしペティスが勝利していればかなりの混乱が発生していたと思われます。
http://www.lowkickmma.com/UFC/seven-most-pointless-interim-titles-in-ufc-history/